あなたは乳酸菌がからだに良いということはよく聞くけど、乳酸菌ってどんなものかきちんと説明できるでしょうか?
乳酸菌をよく知ることで、より効果的にからだに良い乳酸菌との付き合い方を得られるヒントになるかもしれません。そして、もしかしたら最近テレビで流行りの情報番組の投稿ネタになるかも?
明日からあなたの乳酸菌情報は周りの人たちに自慢できる知識となるかならないかは分かりませんが、これを知っていたら尊敬されるかも?
やや専門的な説明が多くなりがちなので眠くなる方は斜め読みや読み飛ばしてください。わたし自身の覚書きの意味も込めて書き記しています。

乳酸菌の基礎知識

乳酸菌の定義

炭水化物が分解されて糖になり、その糖から乳酸を作る菌の総称で、学術的にはブドウ糖を発酵して50%以上の収率で乳酸を生成して、腐敗によって蛋白質を分解することのないグラム陽性菌のことをいいます。グラム陽性菌とは、細菌類を色素によって染色して研究のために観察しやすくする方法として使用され、細菌を分類する基準の一つで、染色によって紫色に染まるものをグラム陽性菌といい、紫色に染まらず赤く見えるものをグラム陰性菌といいます。
乳酸菌の形状は球状の乳酸球菌と桿状(読み:かんじょう、棒状の形状のこと)の乳酸桿菌が存在します。
人間を含めた動物の腸管、口腔、膣等や、木の葉、草、農産物、フルーツ、土壌、下水に至るまで自然界に広く生息しています。
乳酸菌の存在すら知らなかった大昔の人間は、自然発生的に発酵食品ケフィア、クーミス、ヨーグルト等の発酵乳、チーズ、味噌、しょう油、漬物、サイレージ等に利用してきました。
これらの食品は乳酸菌が作用していると考え、人類最初に研究したのが近代細菌学の開祖と言われるルイ・パスツールで、1857年酸っぱくなったワインを調査研究して、酵母のアルコール発酵と共に乳酸発酵というものを初めて明らかにしました。
その後、人の健康との関係から科学的な視点から乳酸菌を据えたのがロシアの生理学者イリア・メチニコフで、免疫系における先駆的な研究を行ったことで有名でです。老化の主因を腸内の腐敗発酵によって形成される毒物による自家中毒説を掲げ、対策として乳酸菌飲料を愛飲することが老化防止に役立つと提唱しました。
1907年「ヨーグルト不老長寿説」以来、多くの研究と臨床的応用を重ねてきたようですが、疫学調査の示すものと、実験が明らかにするものとがうまく繫がらなかったようで次第にヨーグルトの健康効果が人々の間から忘れ去られようとしていました。
しかし、現在は腸内細菌学や実験手段の進歩によって、腸内には乳酸菌を始め、大腸菌等が数100種数100兆個とも言われている固有の細菌が生息していることからお花畑のように腸内の各部位に棲み分けていることから、腸内フローラ又は腸内細菌叢と呼称されるようになって、その全体量は1kgにもなり、人の細胞総数60兆個よりはるかに多く、人や動物の健康に深く関わっていることが改めて明らかになりました。
健康な人はいわゆる善玉菌と呼ばれているビフィドバクテリウム属、ラクトバチラス属に代表される乳酸菌群が悪玉菌より優勢な状態でその働きは、
1.生命維持に不可欠な免疫機能を正常化したり高めたりする。
2.腸内細菌叢を整え、有害菌の繁殖を抑え腸内の異常発酵や有害物質の産生を抑制する。
3.腸内の浄化に伴い血液がきれいになる。
4.ビタミン、アミノ酸等の合成を促し、腸内からの栄養分の吸収を助ける。
5.外来の有毒菌が進入して来ても腸内での感染や増殖を阻止する。
6.細胞の個々がもっている能力の正常化を促すなどで生命活動の根幹を助けている。
などの効果が分かってきました。
また、日頃の食事の質や量の変化、過労、睡眠不足、精神的ストレス等の様々な要因によって崩れると、ウエルシュ菌、ベイヨネラで代表される、悪玉菌の繁殖力が活発になると、善玉菌の勢力が弱まり腸内で有害物質の産生が増加して、免疫力の低下をまねき、下痢、便秘等の便通異常に始まって、血液の汚れから来る慢性疲労や肌の荒れ、肝臓障害、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の原因になりえます。
また、感染症の治療には、従来から薬剤が使用されることが多いですが、最近では細菌やウイルスの側にも薬剤耐性菌の出現と蔓延、変異と毒性の増大という問題と、宿主側にも薬剤の副作用、白血球減少などの血液毒性や腸内細菌叢の破壊による免疫力の低下などの問題が生じてしまうこともあります。
この典型的なモデルとして歯周病、慢性副鼻腔炎、SARS、C型肝炎等が知られています。
これらのことを考えると薬物の多量投与はリスクが高まっているといえます。